Voltage Probe Antenna 或いは High Impedance Input回路方式について

表題はオペアンプの様な高入力インピーダンスを持つ回路網に良く知られた素子或いは回路などの事である事は周知の通りです。
応用例として汎用性があるのはラジオや短波受信機のアンテナ端子に接続して快適な受信を楽しむ・・・・・がある様です。
インピーダンスを高くする 少なくとも1MΩ以上 が肝らしいです。例えば普通のオシロの10MΩプローブなんか最適でしょう。
プローブの接続先はオシロの様なHiZ回路ならそのままでOK 一般的には それなりの素子を使った回路の例が多く発表されています。
短波受信機の場合はアンテナコイルのインピーダンスが小さい一般的には50Ωとか73Ωですから何らかのマッチングが必要です。
ところが昔の海外製短波受信機ではアンテナコイルのホット側に小容量のCを介してホイップアンテナを接続する例が幾つかあります。
例えばコリンズ製の受信機でR-390AとかR-388なんかですが。回路例を示します。

R-390Aの入力回路
です。
左下のJ103 がそれで WHIP の記載があり単芯のリード線をアンテナとして使っても良い事になっています。
そしてその行く先を辿っていくとS-205を経由してT201の4番端子へC204 120pFを介して接続されています。
正しく前記した高入力インピーダンス接続構造です。
他の周波数帯のコイルへも同様な接続となっています。
この場合 アンテナコイルの方は切り替えてはいますが何処へも接続がありません。
又 ホイップアンテナとしてどんな構造のアンテナを想定していたのでしょうか?
考えられるのは 航空母艦なんかでよく見かけるホイップアンテナを艦の横方向に水平に突き出した構造物があります。
尚 アンテナラインにはリレーが接続してありますが この接続方法は危険です。

R-388の入力回路は

R-388のアンテナ入力回路です。
アンテナコネクターJ101に接続されるアンテナはマニュアルを読むとホイップアンテナを想定しています。
R-F INPUT IMPEDANC:Designed to operate into a high impedance whip or single-ended antenna.
そしてS101でバンドごとにCを切り替えてL101〜のホット側に接続されておりC113の100pFを介して
高周波増幅管6AK5のG1に印加してあります。
即ち高入力インピーダンス回路を構成している訳です。
アンテナラインにはリレーが入ってますがR-390Aと同様な構造です。
バンドスイッチ側のラインを切り替えてアースする構造の方が安全だと思いますが。
マニュアルでは近くに高電力局が存在する場合にアンテナをリレーを使って接地する と記してあります。