2nd Xtal Osc Unit for R-390A  構造が違う51J-4の水晶発振部分はどうか?

このユニットはコリンズタイプWスーパーの水晶発振部で実際にはR-390Aで8メガ〜32メガ帯を受信する場合に使用する第一局部発振回路です
0.5Mhz〜8MHzに対してはトリプルスーパー構成ですが第二変換部で同じくこの水晶発振ユニットを使っています。
ここで取り上げた理由は別にあって後で記述します。 先ず回路図から。
回路図です。マニュアルによると、回路形式は「変形電子結合型コルピッツ」で水晶片は15個使用し基本波、第二高調波及び第三高調波から32個の11Mhz〜34MHzにわたる信号を取り出していると記述してあります。
プレート回路には同調コイルが一個だけあって取り出す周波数によってトリマーコン、或いは更に並列に固定のセラミックコンデンサーを接続して所定の信号を取り出しでいます。

たった15個の水晶片を使い たった一本の球と同一の定数で32個の出力信号を取り出す巧妙な方式です。

別のコリンズ製の受信機でR-388なんかでも水晶片の個数は10個位ですが。

水晶発振ユニットの外観と内部の様子

外観写真です。

真空管は5654/6AK5で見えているコネクターはJ410 コイルトランスはT401です。
IFT様のケースの右にあるのは出力信号取り出しのミニBNCです。

24個あるトリマー群がプレート同調回路のもの。幾つかは重複しています。
左側のケース内にヒーターと水晶片が入っています。
右下の軸がバンドスイッチと連動した32接点の切り替えスイッチ軸です。

端にある丸い穴からバンドスイッチがどの位置にあるかを示す数字が見える構造です。
これは調整の時にも役に立ちます。
水晶片がある部分のカバー兼ヒーター取り付けの様子です。

水晶片は7個と8個が並んでいます。

ヒーターは黒い布の様なもので絶縁してあります。
内部の様子です。
手前のロータリが水晶片を切り替えるスイッチ。右奥のがプレート回路の同調コンデンサを切り替えるスイッチです。
特徴的なのは切り替えスイッチを回転する軸が特殊な形状をしている事です。
向こう側がメインパネル側になります。左側には背面パネルから届く位置に切り込みが入った軸が見える構造で調整の時に留意する事になっています。

尚 上の方で後で記述とした事項は次の通りです。
水晶とスイッチの接点間の配線 及び 同調コンデンサと切り替えるスイッチの接点間の配線が必ずしも最短ではなく しかもいわゆる束線してある事が一般論と異なるところです。又 配線材料として極めて細い線材を使っています。

短波帯の機器では要所の配線は出来るだけ最短で作業しろ と大概の書物で記述してある事は多くの方々もご存知の筈です。
コリンズ社設計の超有名な軍用の短波受信機であるR-390Aでこの様な必ずしも最短ではない例をみると考えを改めなければなりません。
この事は同じ受信機の高周波増幅とミクサー部分のユニットでも見る事が出来ます。

要は合理的であれば宜しい でしょう。

51J-4の水晶発振部分

51J-4の場合は構造も回路もR-390Aと大きな相違がありますので参考までに。
回路図の左下のL121 Harmonic Selector は左の画像で赤丸の中に見える斜めの部品です。
当初は他の部分のコイルと同じ構造だとばっかり思っていて探しましたが見つからず やっと見つけたのが画像の通りの物です。
46回の単層巻きのコイルで 大きさが極めて小さく 直径約5ミリ長さ約20ミリのチョークコイル状の構造でした。