FT-101Z シリーズ又は FT-901 シリーズの受信部を GC(General Cover)化改造検討

表題のトランシーバーの受信部はローカル発振部が少し異なりますが受信機能は殆ど同じと言えるでしょう。
どちらも短波帯の全ハムバンドをカバーしていますからどこかをを改造すればゼネラルカバー受信を実現出来る・・・の検討結果を記述します。
ゼネラルカバーといっても回路の構造上連続受信は難しいので出来るだけ改造箇所を少なくして実現する構想を練ってみました。
連続受信機能は最近の機種では当たり前の様に備わっていますが 往時は例えばFT-ONE 位しか思いつきません。
即ち PLL機能を使ったハイフレIFの機器で実現していると言っても良いでしょう。
ここでは既に有している回路構造を上手く使って最少限の費用で何とかやれないか検討しました。
1.FT-101Zシリーズ/FT-901シリーズのアンテナからIF段までの周波数関係はどちらも共通で次の通りである事は周知の通りです。
  XCO Freq - VFO Freq - IF Freq = 受信周波数。具体的な実例として7MHzバンドで実際の周波数を代入してみますと
  7000(〜7500) + 8987.5kHz + 5500(〜5000) = 21,4875kHz(XCO Freq)。 検算すると 7500 + 8987.5 + 5000 = 21,4875 となります。
  この様にして水晶発振周波数が決められておりXCOユニットには全部で12個の水晶発振回路が搭載してあります。
2.ゼネラルカバー化の検討
  出来るだけ本体の改造を少なくする方法としてはVFOとか同調回路は変更しないでやりたいです。
  1.で検討した結果を他のバンドに当て嵌めると10メガ帯とか14メガ帯或いは18メガ帯辺りが適当だと判断しました。
  即ち それらのバンドスイッチの位置でハムの受信ではなく放送波を受信する事になります。  
  受信周波数は夫々次の様に設定しました。短波帯における短波放送の周波数です。
  10メガ近辺で31m帯:9225〜9900 20メガ近辺で22m帯:13570〜13870 18メガ近辺で16m帯:17480〜17900 など。
  これらの周波数帯はウィキペディアに記載がありました。    
3.変更部分の詳細
  2で検討した内容を具体化するには水晶発振周波数を変更する事になります。
  31m帯に対しては24.4875ではなく24メガの水晶。22m帯では28.4875に対して28メガ。16m帯には32.4875ではなく32メガです。
  こうすると受信可能周波数は夫々次の様に変わります。
  31m帯:24000-(5500〜5000) - 8987.5 = 9512.5〜10012.5
  22m帯:28000-(5500〜5000) - 8987.5 = 13512.5〜14012.5
  18m帯:32000-(5500〜5000) - 8987.5 = 17512.5〜18012.5となります。
  24/28/32に決めたのは入手し易すさを優先したからです。 実際サトーでは24と32はありますが28が無いので、思案のしどころでしょう。
4.具体的な実証実験
  信号源として二台のDDS発振器を用意し 一台を受信する信号 もう一つを水晶の代替として使いました。
  信号周波数を9700kHz近辺 水晶代替周波数として24000kHz に設定しました。 対象とする機器はFT-101Zを使用しました。
  24000kHzの信号リードを本体のXCOユニットの3番ピンへ接続しました。
  この状態の画像を下に示します。  
実証実験の様子です。
本体の上に信号源としてDDS発振器を置き画像の様に9720kHzを出力し充分に絞って本体アンテナ端子へ印加しました。
その上に第二のDDS発振器があり24メガ丁度の信号を本体のXCO出力端子へ接続しました。 電源は第一のDDS内にある直流電源からの約6Vです。

この9720kHzという周波数は本体の30m帯では範囲外で受信出来ません。
又 10MHzより下の周波数に放送局があります。
受信可能な範囲は上で検討した結果として9512.5kHz〜10012.5kHzです。
丁度10メガの標準電波も受信出来ます。

受信操作は極めて簡単で バンドスイッチを30m帯にセットし プリセレクトを30と刻印がある位置から左に少し回し VFOつまみで放送局を探す・・・の手順です。

今回の机上検討と実証実験でFT-101Z系やFT-901系の受信機能をFR-101系の受信機能と同様にする改造が可能である事がわかりました。

当然 受信可能な周波数とその範囲は限定されますがこれでも良ければと言う訳です。